我々は、学校で何年も英語を習うので、少なくとも基本的な英語は承知している。
しかし、その英語の、言語としての特徴については、どれほど知っているだろうか。
否、どれほど意識しているであろうか、というべきかも知れない。
日本語との違いを、あれこれ挙げてみることができても、それはあまり有意義ではない。
日本語と英語とでは、言語としてのギャップが大きすぎて、
そう簡単に、同じ土俵に、立たせることはできない。
こういう場合には、言語として近い関係にあるもの同士を比較するのが、最良の方法である。
ここでは、英語を、北海を挟んで隣りの、ドイツ語の側から観察し、文法的に比較する。
この比較を通して、一般には、ほとんど意識をされていない(と思われるのだが)
ヨーロッパの諸言語の中における英語の特徴(あるいは特異性)が、
おそらく、かなり明瞭に、おもてに現れてくるであろう。
英語は、いまでは世界を席巻しているが、言語としては、じつは、ヨーロッパの一方言にすぎない。
英語の用法が絶対的なものではなく、相対的なものであることが実感できれば、
英語を使わざるをえないときでも、ずいぶんと気が楽になると思う。
なお、なるべく現代語に焦点を当て、こと歴史的な事柄に関しては、必要最小限にとどめる。
じつのところ、小生、言語史に関する知識はあまりないゆえ、そうせざるを得ない。
この点については、容赦願いたい。
§ 01
ドイツ語と英語の関わり 概観
März/Mar. '05
§ 09
複合動詞、話法の助動詞
§ 02
ドイツ語と英語の時代区分
Jan. '10
§ 10
関係代名詞の由来と用法
30/Jan
§ 03
発音とスペル
§ 11
受動態とそのヴァリエィション
§ 04
名詞(性、数、格、および冠詞)
§ 12
再帰動詞と再帰的な表現
§ 05
前置詞の格支配、 動詞について:概観
§ 13
非人称動詞、
es
の用法
4/Feb
§ 06
人称代名詞と所有代名詞、形容詞
§ 14
分詞の種類と用法
§ 07
英独の比較変化、不定詞の語順
§ 15
ドイツ語の接続法と英語の仮定法
§ 08
複合時称(現在完了、未来)、配語法
§ 16
数詞、副詞、接続詞
13/Feb
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references:
小島公一郎、ドイツ語史、大学書林
1964
三好助三郎、新独英比較文法、郁文堂
1977
小野捷、英語史概説、成美堂
1980
"l'allemand sans paine", ASSiMiL, 1972
"la platique de l'allemand", a.a.O, 1973.
"la platique de l'anglais", a.a.O, 1974.