ルソ・セッ




le passé composé (ルパセ・コポゼ)

 たとえば、フランスの小学校の先生が授業で生徒たちに次のように言う:
 Eh bien, les enfants, je vous ai appris les temps de tous les verbes.
Vous connaissez le présent, le passé, le futur et l'imparfait. J'espère que vous avez bien compris ?
 エビア、レゾフォ、ジュヴゼ・アプリ・レトン・・トゥレヴェルブ。
ヴコネッセ・ルプレゾ、ルパッセ、ルフュテュ-・エ・ラパルフェ。ジェスペ-ル・クヴザヴェ・ビア・コプリ?
 Well, children, I have taught you the tenses of all the verbs.
You kow the present, the past, the future, and the imperfect. I hope you have really understood.
 フランス語の動詞については、この4種類のテンス:
現在(直接法現在)、過去(直接法複合過去)、未来(直接法単純未来)、未完了(直接法半過去)における活用が、
小学生でも覚えなければならないほど、基本的で、かつ必要不可欠なものである。
この変化には、われわれは習熟しなければならない。
直接法現在形の変化についてはもう済んでいるので、この課では過去形(直接法複合過去)を取り上げる。

 その他の時制に関しては、ときには少し込み入ったパズルや図式をを楽しんだり、暇つぶしやボケ防止のために諳んじてみたり、
必要に応じて、覚えればよい。おぼえなくとも、ほとんど支障はなさそうである。
 ただし、これは文法上は条件法現在になるが、理屈は抜きにして、Je voudrais . . . 「〜したいのですが」だけは会話のときの必需品。


 さて、複合過去形は過去において完了した動作を示す。
日常会話では(手紙などでも)、広く過去の動作を表現する場合、この複合過去形が用いられる。
なお、、フランス語の複合過去形は、形態が英語の現在完了形と同じだが、
用法はいささか異なり、I boughtI have bought とを区別しない。
つまり、英語の過去と現在完了形とを兼ねている。

なお、注意点として、英語では完了形の助動詞は have に統一されてしまっているが、
フランス語では、動詞によって助動詞を、つまり have (avoir)be (être) とを使い分けている。
これは、たとえばイタリア語でも、あるいはドイツ語でも同じである。

というわけで、まず: (助動詞に avoir を用いるもの)
aimer
エメ
choisir
vendre
j'ai
tu as
il/elle a
nous avons
vous avez
ils/elles ont
aimé ジェ・エメ
テュア・ゼメ
イラ/エラ・エメ
ヌザヴォン・ゼメ
ヴザヴェ・ゼメ
イル/エルゾ・テメ
choisi vendu
acheter
アシュテ
j'ai
tu as
il/elle a
nous avons
vous avez
ils/elles ont
acheté ジェ・アシュテ
テュア・ザシュテ
イラ/エラ・アシュテ
ヌザヴォン・ザシュテ
ヴザヴェ・ザシュテ
イル/エルゾ・タシュテ

-er のタイプ
の動詞の過去分詞は、
単純にaimer aimé「エメ」acheter acheté「アシュテ」で、発音は不定詞と同じ。
J'ai acheté plein de cadeaux pour vous.
ジェアシュテ・プランドカド-・プルヴ。
私はあなた(方)のためにたくさんのプレゼントを買いました。
Il a mangé quelques petits sandwichs et des canapés
イラモジェ・ケルク・プティソドウィッチ・エデカナペ-。
彼は小さなサンドウィッチをいくつかとカナッペを食べた。

-ir のタイプの動詞の過去分詞は -i:choisir「ショワズィ-ル」> choisi「ショワズィ」
J'ai choisi cette voiture pour son confort.
ジェ・ショワズィ・セッヴォワテュ-ル・プルソフォ-ル。
私はこの車をその乗りごこちのゆえに選んだ。

-re のタイプの動詞の過去分詞は -u : vendre「ヴォドル」> vendu「ヴォデュ」ただし、例外がけっこうある。
Elle a vendu sa voiture.
エラ・ヴォデュ・サヴォワテュ-ル。
彼女は自分の車を売った。

不規則なものは:avoir > eu「ュ」, être > été, faire > fait 、その他。
On a eu son message, mais on ne sait pas ce qu'il veut dire.
ナユ・ソメッサ-ジュ、メ-オヌセパ・スキル・ヴュディ-
We had his message but we don't know what it means.
J'ai fait beaucoup de choses.
ジェフェ・ボク-ショ-ズ。
I have done many things.




la forme négative (ラフォルム・ネガティ-ヴ)

 否定文の基本的な形は、nepas の(丁寧に言えば、nepas で定動詞を挟む)パタ-ンであり、
既に、これまでの例文のなかでも(Leçon 4, 5)、この簡単な否定の形を用いてきた。

Une hirondelle ne fait pas le printemps.
ュニロデル・ヌフェパ・ルプラ
つばめ一羽では春にならない。
Je ne sais pas, je ne connais pas le metteur en scène.
ジュヌセパ、ジュヌコネパ・ルメットェロセ-ヌ
私は知らない、私はその(映画)監督のことを知りません。
この否定の副詞の nepas の組み合わせが、もっとも一般的に用いられている。
なお、フランス語においては、常に二重否定形を必要とするところが特徴である。

複合過去の場合も同じ(この場合は、助動詞が定動詞になっている)。
Elle n'a pas encore eu le temps de le voir.
エルナ・パゾコ-ルュ・ルトルヴォワ-ル
彼女は彼に会うひまがなかった。
 encore が否定の動詞と共に使われると、"yet" の意。位置は pas の後。

 直接目的語につく不定冠詞、また部分冠詞も、否定の表現においては de (d') に変わる:
J'ai un frère.
Je n'ai pas de frère.
ジェ・アフレ-ル。 ジュネパ・フレ-ル。
私には兄弟がいる。 私に兄弟はいない。
Elle a conduit une voiture. Elle n'a jamais conduit de voiture.
エラコンデュイ・ニュヴォアテュ-ル。 エルナジャメ・コンデュイ・ヴォアテュ-ル。
彼女は車を運転した。 彼女はいちども車を運転したことがない。
Il a trouvé du travail.
Il n'a pas trouvé de travail.
イラ・トゥルヴェ・デュトラヴァイユ。 イルナパ・トゥルヴェ・トラヴァイユ。
彼は仕事を見つけた。 彼は仕事が見つからなかった。
J'ai de l'argent. Je n'ai pas d'argent.
ジェラルジョ ジュネパダルジョ
I have money. I have no money.

 ついでに、前置詞 de の後に部分冠詞が来ると(不定冠詞の複数形 des の場合にも)、それらは省略されて、単に de (d') だけとなる。
J'ai besoin de repos / d'argent.
ジェブワザルポ / ダルジョ
I need rest / money
Elle téléfone aux Renseignements et obtient plusieurs numéros de téléphone d'agences de location.
エルテレフォヌ・オロセニュモ・エオプティアプリュズィュ-ルニュメロドテレフォヌ・ダジョロカスィオ
She calls infomation office and gets several phone numbers of car rental agencies.





 voustu について:
vous は丁寧でフォ-マルな表現で、ふだんの状況で、見知らぬ人に話しかけるときは
この vous を用いることになる。外国人にとっては、極言すれば、tu は使えない。
ただし、相手が小学生以下であれば、見知らぬ子供相手であっても tu を使う、否、使わざるをえない。

その tu であるが、これは家族、友人、親戚、神など、親しい相手に用いるものである。
tutoyer(テュトワイェ-:tu を使って呼びかける)という語がある。


 条件法のかたちの je voudrais . . . は、英語の I would like . . . と同様、
丁寧な会話においては日常的に用いられている。
(ジュヴドゥレ-)と覚えておいて、窓口や店でこちらの希望を述べる際に用いるとよいと思う。



Pierrot et Arlequint
Pablo PICASSO
 3つのグル-プのどの動詞も、現在分詞 (le participe présent)-ant で終わる。
aller allant ;
vendre vendant ;
finir finissant
用法としては、基本は、一般の形容詞と同じような扱いになる。
ヴァリエィションについては、あとの課で。






フランス語の月名:
janvier, février, mars, avril, mai, juin, juillet, aoôt,
septembre, octobre, novembre, désembre
「ジョヴィエ、フェヴリエ、マルス、アヴリル、メ、ジュア、ジュイエ、ウ(ウ-ト)、
セプトブル、オクト-ブル、ノヴォブル、デソブル」

曜日名と同じように小文字で始める。



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