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1.On arrive à Paris
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機内でフランス語オリジナルの映画を一本通して見たが、ほとんど理解できない。
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パリ・ロワシィ・シャルル・ド・ゴ-ル(CDG)空港へ着いた。 |
荷物を受け取り、警官や機銃を手にした軍人などに聞きながら、
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RER(エルゥエール:Réseau Express Résional 近郊高速鉄道[網])のB線(B3)の乗り場を
目指すが、想像していたよりも遠い。
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けっこう距離がある。
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やっと駅(CDG2)に辿り着いた。
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自動販売機を避け、乗車券の窓口で、ガール・デュ・ノール(北駅)までのRERの券を購入する。
ところが、改札口を通るときに、券を入れてから、
もたもたしていたら、バーが動かず、通れない。
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出て来た券をもう一度入れてみたが、
すでにいちど機械を通った券のためか、
もう受け付けない。
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RERの切符(一回券)
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しかたがない。さきほどの窓口へ戻り、事情を何とか、苦労して、伝えると、
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「アンフォルマシオン(インフォメーション)の窓口へ行け。」
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インフォメーションの窓口へ行き、同じことを繰り返し、話すと、
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電話で、改札口の係の者を呼び出し、バーを開けてくれた。
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そんなわけでどうやら入ることができたが、
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大荷物を引いてのろのろと通り抜けようとして、小生と同じように引っかかっているひとが、
他にも何人かいた。
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他所から初めて来た者には、ここは難所だ。
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なかには、そんな動かなくなったバーなぞには構わずに、跨いで乗り越えてしまう剛の者もいる。
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このときのRERの電車は各駅停車で(帰りのは、北駅から空港までノンストップだった)、
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途中から次第に込んで来て、満員になり、ガ-ル・デュ・ノ-ルに着くと、大勢の客が降りた。
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こちらもこの駅で下車したが、出口で目にした風景は、さきほどの空港駅の比ではなかった。
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ここは改札口(出口)のバーの先に、観音開きの自動ドアがあるので、
バーを乗り越えただけでは外へ出られないような仕組みになっていたが、
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券を入れて出る人の、その後ろにさっとくっついて、一緒に出てしまう者、
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一枚の券で二人一緒に出てしまう者、その他、かなりの数の無賃乗車の乗客がいた。
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北駅の地下鉄の窓口で一週間用の定期乗車券(カルトロ-ンジュ Carte Orange)を購入した。
今日泊まる予定のホテルはガ-ル・ド・レスト(東駅)のすぐ前で、
そこへは北駅からも歩いてゆける。
それで、近道を取り、裏通りを通って東駅へと向かう。
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その裏通りは、両側に多種多様な人種の、主に若者が、
大勢、所在なげな格好で、道の両側にたむろしている。
まだまだ外は明るいので、とくになんの心配もないが、
それでも、なるべく何くわぬ顔をして、
スタスタと、連中の間を通り抜けた。
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北駅(左上)と東駅(右下)
from "Baedekers Allianz Stadtplan, Paris.
" Karl Baedeker GmbH 1988
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東駅の売店で、缶ビールを求めようとすると、銘柄を聞いてきた。
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フランスのビールをくれ、といったら、2種類の缶を出してきて、値段を言い、どちらにするか、と言う。
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それで、値段の高い方を選んだ。
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ストラスブール産の1664という銘柄だった。
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この缶ビールは、冷やしても、ぬるいままでも、じつにうまかった。
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ストラスブール(シュトラスブルク)といえばアルザス地方の中心都市で、かつては
ドイツの領土でもあった。
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したがって、半ばはドイツのビールだが、ともかく味がよければ、もうどこの産でもよい。
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以後、今回の旅行中、この銘柄ばかりを購入した。
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どこの町へ行っても、探せば、ほとんど必ずといっていいほど、見つかった。
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カルトローンジュを購入する際、
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北駅の窓口のオネエチャンは、「名前とファーストネイムだけを書けばよい、」と言って
カードをよこしたが、
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ホテルの部屋で、辞書を引き引き、カードの裏表の注意書きを読んでみると、
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「写真を貼り、名前を書いてから、台紙を剥がして、シールを折り返すようにして、
カード全体を被うこと。
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改札口で、機械に差し込むときに、使用する挿入券には、カードの番号を記入すること、」
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などと、書いてある。
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その指示通りにしておいた。
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写真は必要だと思って、あらかじめ、日本で用意して、持って来ていた。
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