年を取ると食い意地が張っていけない。
去年、フランスのチーズ(フロマージュ)が多種多様であることに、遅まきながら気がついた。
今年は、「365種類」もあるというフロマージュについて、あれやこれや調べて、知識を増やし、
今回は、種々のタイプのものを、大いに味わってこよう、と算段した。
そして、(MS-Wordを利用して)画像および詳しい説明付きの資料を作り始めた。
それが次第に膨大な(容量の大きい)ものになっていった。
すると、パソコンが時々フリーズするようになった
(MS-Word との相性が余りよいとは言えないようだ)。
それで、今まで、このような場合には、いつもやっていたことであるけれども、
「ソフトを強制的に終了させ、ふたたび、強制的に再起動させる」ことを、繰り返した。
結果的に、この行為は手荒で、かつやり過ぎだった。
システムにとってかなりのダメージだったようで、遂に、
ぜんぜん起動しなくなってしまった。もうウンともスンとも言わない。これが4月末のこと。
その一ヶ月ほど前(4月1日)、内蔵のバックアップ機能 Time Machine を利用し、
外付けのハードディスクにバックアップを取っていた。その一ヶ月前の状態に戻すべく試みた。
これはうまく行ったようだったが、(しかし結果的には余計なことをしてしまった)、
Time Machineが以前の状態に戻したのは、その表示が画面にでたので、わかったけれども、
OS自体がぜんぜん起動しない。
パソコンが使えないとしたら、ホテルや列車の予約が取れない。
これでは今回の旅行の段取りに大いに支障をきたす。
焦る気持ちを押え、強いて気を落ち着かせて、Macのサポートセンターに電話をしてみた。
オペレータの指示に従い、パソコンをあれこれ操作してみたが、なんの反応もなし。
オペレータの言では「システムの深いところのトラブルという可能性がある」とのことで、
どうも素人の手には負えないらしい。そして仙台のストアを教えてくれた。
が、そこは一週間先まで予約が埋まっている、とのこと。
市内の別な業者をも紹介してくれていたので、そこにも電話をしてはみたが、
「この電話は現在使われておりません」という応答。これが4/24の金曜日のこと。
途方に暮れて、この夜はまったく安眠できなかった。
翌朝、気を取り直して、9時に再びサポートセンターに電話をしてみた。
「民間の業者にはつながらない、1週間後でもよいから、ストアの予約を取りたい」旨を伝えると、
直接ストアにコンタクトを取って、予約の状況を調べてくれた。そして、
「仙台のストアは、(たまたま)今日の5時半に空きがある」ことを教えてくれた。
これは幸運。さっそく予約を取り付けてもらい。
時間に合わせて、午後の電車に乗り(夜は車の運転をしない)、パソコンを預けて、帰ってきた。
「修理をするのに48時間の余裕をくれ」とのことだったので、2、3日は待つつもりでいたら、
翌日の昼頃とつぜん店から電話があり、「OSの上書きインストールだけで済んだ」との話。
「今からすぐに受け取りに行く」旨の返事をし、最寄りの電車に乗った。
ストアでは、パソコンを起動させ、具合を確認させてくれた。申し分なく動作した。
本当によかった。心底安堵した。
この一ヶ月間で作成した資料は消え、4月1日の時点の状態に戻ってしまったけれども、
そんなことは許容範囲、ぜんぜん問題ではない。ふたたび使えるようになったことがうれしい。
この一件の後、ファイルが大きくならないように、早めに分割して、保存するように努めている。
パソコンは田舎暮らしの老人に取っては必需品。
これがなければ手足をもがれたも同然、にっちもさっちもいかない。
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