'09年・スペインに憑かれて >>
13-1.<< 8/15(土)バイヤドリッドから古都サラマンカへ >>(1)
ゆうべは6時に寝て、けさ起きたのは6時前。ほぼ12時間の睡眠。これが日課(?)。

われながら(というか、二人とも)よくまあ眠れるものだ。

でもこれぐらい寝ると、

前日の歩き(少なくて4、5キロ、ふつうは7、8キロ、あるいはそれ以上)の疲れは、完璧に取れる。

ここも、チーズ、ハモン、チョリソーが、とてもうまい。

ただ、中年の給仕が、しきりに出入いりして、あれこれちょっかいをするのは、うるさい。


9時10分には駅へ。

9:45発のサンマンカ行き TRD(急行)の番線表示は、まだ出ていない。

まだ間があるからか、と思ったが、それが15分前になっても、出ない。

窓口の係員に聞くと「われわれにも分からない」

 ― 5分前、まだ出ない。これはひどい。
さっきとは別な窓口で、

「サラマンカ行きの列車は、

出発まで、あと5分ではないか? 

まだ番線が分からないのか?」

すると、微笑みながら

「待っていてくれ」

 ― いやはや悠長なものだ。

その後すぐに「4番線」と表示が出た。

荷物を持ってホームへ向かった。

さいわいエスカレータが

ホームの端にあったので、利用する。

きのうは気がつかなかった。

from: VALLADOLID - PLANO GUÍDA,
Junta de Castilla y León
4番線のホームに降りて(ここにはエレベーターがあった)まもなく、もう列車が入ってきた。

指定席なので、所定の車輛の席に坐ろうとすると、先客がいた。

ひとこと「われわれは予約をしている、ここの席なのだが」と、

不勉強の小生、スペイン語での表現がわからないので、

他のまぜこぜの単語を駆使して、意を伝えようとしたが、

相手の年輩のオジさんは、きょとんとした顔をして、こちらを眺めるのみ。

光沢のある背広に、粋な中折れ帽を被っている。

この車輛の席はがら空きなので、それ以上のむだな試みはやめて、

手振りも交えて「いやいや、構いません、どうぞそのままに」と言って、

オジさんの向かいの席に、腰を降ろした。

少し遅れて、家内が荷物を引っ張って、内に入って来る。

隣のボックス席の兄ちゃんが、さっと立ち上がり、

その荷物を棚の上に載せてくれようとする。

丁寧に礼を言って断る。荷を降ろすときに大ごとだ。

列車(気動車だった)はTRDなのに、ほとんど各駅停車同然。

それでも座席の具合はよい。テーブルも付いている。

しばしののち、向いのダンディなオジさんが話しかけてきた。

スペイン語オンリィなので、ほとんどわからない。

わかったのは「サラマンカは大きな町だ。バヤドリッドは『バイヤドリ』と言う」ことぐらい。

途中の小さな町の駅で降りて行った。
(Continuará)
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