'07年・オーストリア縦断
14-1.<< 8/19(日)  プラーターとベル・ベデーレ(1) >>
朝食の品数はとても豊富で、全種類の味見は不可能。

たとえばジュースは5、6種類、チーズは7、8種類、ハムソーセージもそれぐらい。

ここにも酢漬けのニシンがあった。
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きょうはオペラ座を過ぎてから、左手、王宮の前の道へ入る。

広場(Micherlerplatz)のところから、連れどもの希望で、北西の道(Kahlmarkt)へ入り、

Demel とかいう菓子屋の場所を確かめめ、

それからグラーベンを通って、シュテファンドームの前に出た。

ドームの内陣の外から(きょうは一般公開をしていない)、日曜礼拝の様子を垣間見る。

司祭の説教や聖歌の独唱など、壮厳な雰囲気で、しばし聞き入った。

10時前、かの店がそろそろ開く、というので、歩いて戻り、

家内は、Sachertorte という名のケーキと、小箱に入った「キャンディみたいなもの」を

買い求める。

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ついで Herrengasse から U3 に乗り、シュテファンスプラッツで U1に乗り換え、

プラーターシュテルンで下車する。
「方向がわからないが、子連れの親が多いから、

その後に付いてゆけばまちがいない」

と、通りに出ようとした途端、

ザザーと雨が降ってきた。

にわか雨のようなので、雨脚が収まるまで、

少し待って、歩き出す。

さいわい、雨はほどなくすっかり上がる。

かの「観覧車」が見えてきた。

aus: Stadtplan Wien;
Herausgeber: Wiener Tourismusverband
乗るつもりで来たのだが、さほどのことではなさそうなので、止めにした。

遊園地内を一めぐりしてみる。

メリィゴーランドかと思ったら、本物の馬が子供を乗せ、

音楽に合わせて、円形の柵の中を、軽く「だく」を踏んでいる。
調教師が、子供の足をあぶみにきちんとかけ、

腰も左右をベルトでしっかりと締め、

子供が振り落とされないようにしている。

音楽が止むと、その一団(数頭)の馬は

「なお半周」し、いっせいに歩みをとめる。

見ているとなかなか面白い。

aus: Stadtplan Wien; a.a.O
馬どもは、お互いにぜんぜん紐では繋がれていないのに、揃って回るところがおかしい。

もちろん、生きた馬ゆえ、造反者(馬)もいた。

回っている馬は数頭で、たいていは老馬のようだが、

なかに一頭、まだ若そうなのが混じっていた。

その若馬が、係(調教師)が子供を乗せようとした途端、急に駆け出してしまい、

いちじ一群の馬の統制が乱れた。その馬はお仕置きに、暫時、柵に縛られた。

のちに解放されたが、もう子供は乗せてもらえなかった。

「空身」のまま、グループに混じって、というか、そのしんがりを、駆けていた。

他の馬は、黙々と駆けるのに、その一頭だけは、あたりに関心があるのか、

外に(横に)顔を向けながら走っている。

こちらが柵のすぐ外のベンチで眺めていたのだ。

と、3、4歳の女の子を連れたおばあさんが(その子はさきほど馬に乗っていた)

ツツーと寄ってきて、わが娘に向かって、

「ヴァーゲン・ズィー!. . . ヴァーゲン・ズィー! 」と繰り返す。

「何を言おうとしているのかな??」と怪訝だったが、少し間をおいて、

「(勇気を出して)やってみなさいよ!(Wagen Sie ! )」という意味だと気がついた。

そうか、うちの娘は小柄だし、

(ズィーと敬称を使っているから)子供と思ったわけではないにしても、

中高校生ぐらいに見えたのであろう。
(Fortsetzung folgt.)
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