'10年・シチリアとプ−リアへの旅 >>
08-1.<< 8/9(月)タクシーでカルタニセッタ >>
朝食は7時から。

ハムとサラミとチーズが、今回の旅ではじめて、まともなものであった。

コーヒィだけ並み。アランチャータも並み。

食後、カステッロ(城)まで往復する。

まだ7時半すぎ、外気が肌寒いほどだが、気持ちよい涼やかさ。

とん先の古代の城塞(岩)には、登りの石段の途中に鉄パイプの柵を設け、

立ち入り禁止の表示がしてある。

しかし若い男女がその柵の脇を、パイプに掴まり身体を支えながら、

通り抜け、降りて来た。

「禁止ではないのか?」―「アハハ」と笑って通り過ぎた。

それでこちらも真似て、鉄パイプに掴まりながら、

柵の脇を慎重に(下手をすると崖下に落ちる)迂回し、

崩れかけた石段をあがって、上に出た。
見晴しがよい。

長居はせずに、

引き返し、

ふたたび

用心しいしい、

下へ降りた。

dalla "ENNA pianta della città"; AZIENDA AUTONOMA SOGGIORNO TURISMO
朝のウォーキングをしている中年と若者の二人連れが見えてきた。

しきりに話し込んでいる風だが、

カステッロへの入り口がどこかを聞こうと思って、声をかけた。

応答がない。もう一度少し大きな声で呼び掛けた。

それでも、まるで知らんぷり。

聞こえないわけはないと思ったが、深追いはやめにした。

こういう輩もいるものだ。

城の塔への入り口は見つかった。

登ってみたら、とても見晴しがよい。

ホテルに戻り、部屋で出発の準備に取りかかる。とノックの音。

かの老フロントが「すまないが、タクシーの出発が少し遅れる。

10時半ごろになるがよろしいか」

その10分後にまたノックがあり、

「すみません。10時出発でよいことになりました」

9時45分に荷物を持って下に降りる。

カウンタには先客がいたので待っていると、

かのジイさん「タクシーが来た」と言って、

こちらの荷物を持ち、家内と共に、タクシーへ。

フロント(息子)に

「すまないが、タッシが到着したのでの部屋代を払いたいのだが」と言うと、

長話の先客に断って、こちらの勘定を済ませてくれる。


タクシーの運チャンに、「行き先は、鉄道のカルタニセッタ・チェントラーレ。

料金は35だね」と念を押して、乗り込む。

タクシーは山を下り、自動車道に入る。荒野の1車線の道を、80km/h で走り続ける。

40分ほどで駅に着いた。
〜〜〜〜
明日のパレルモ行きの列車のことを駅の窓口で確認をしたのち、

500m ほど、歩いて宿へ向かう。

フロントの兄ちゃんに地図を求めるが、よこしたのは地図のコピー(モノクロ)。

しかもいささか小さい。

ともかくこれを頼りに、市場を通り抜け、

右に折れて、小路に入り、ずっと歩いて、

ビブリオテーカ(図書館)の上の方に出た。

太めで中年の警官が目に入った。

地図のコピーを示して、「ここは地図ではどの辺に当たるのだろうか。

このコピーは少し見にくいものだが」

すると、カバンから市街地図を取り出して、丁寧に説明してくれる。

礼を言って、立ち去ろうとすると、「ちょっと待て」と言って、

先ほどの市街地図を、丁寧に、元のように畳み「これをやる、使ってくれ」

もういちど礼を言い、握手をして別れる。

まず中央広場(ピアッツァ・ガリバルディ)に出て、

そこから東への通り(コルソ・ヴィットリオ・エマヌエーレ)に入る。

その端にインフォメーションがあるはず。

あったけれども、ドアが開かない。

そばにいた老人に聞く。「少し遅い。もう閉じた」

ホテルに戻る。

この町も小路には、趣きがある。

dalla "Pianta turistica di caltanissetta";Azienda Provinziale Turismo di Caltanissetta
中心部をざっと歩いただけだが、もう十分。

明日は13時の列車に、と思っていたが、計画変更。

ホテルの朝食(7.30)は取らずに、8時のに乗ることにする。

このホテルの部屋は、印象としては「穴ぐら」。
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