'08年・ベネルクス回遊 >>
17-1.<< 8/20(水) デルフトとデン・ハーク >>
朝のフロントは兄ちゃん。愛想がよい。

食事の品質は並。でもまずまず。茹でソーセージはおいしい。

食堂は、7時から。7時きっかりにゆくと、テーブルはもうすでに賑わっている。

仕事関係のひとが多いと見えた。リエージュのときと似ている。その町のもつ特徴だ。
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Stoptrein (各駅停車)に乗り、9時半にデルフト着。

トラムの線に沿って北北西へ。

旧教会の方向へ右折、そしてもういちど右に曲がる。

市庁舎の右脇を通り、新教会へ。
ここまで歩いてきて、

デルフトが趣のある町であることは

十分に感じとれた。

新教会の受付で、

「塔の上に登りたい」

「上は風がある」

「閉めているのか」

「いやそうではない」

「では二人分のチケットを」

65歳以上は割引とある。

何の悪げもなしに、勘違いをして
Dieser Plan ist aus: Baedekers Reiseführer, Benelux;
Karl Baedeker GmbH, 1988
(今まで60以上は割引というのが何度かあったので)、

つい「われわれは65以上だ」と告げ、割り引き料金になった。

登ってゆく途中で、間違いに気がついた。が、意図的ではなかったのだから、許してもらおう。


上からの眺めは、掛け値なしの話、じつにすばらしい。ぐるっと回って、降りた。

「風はどうでした?」

「少しはあるが、問題ない」

市庁舎をまわって、(来るときに目をつけていた)運河沿いのデリカテッセンで、

ハーリングを挟んだパンを買う。

2種類あったのでその違いを聞いたら、

単に、タマネギの刻みも一緒に挟んだものと、ニシンだけのものとの違いとのこと。

タマネギ付きのものをもらう。
電車通りに出て、やはり、目をつけておいたワイン屋に入る。

ウィンドウに並べてあった地元のワインとおぼしきものについて、店主に尋ねてみる。

(オランダでは)めずらしく、フランス語がペラペラ。

「オランダの南」の産のワイン4種類の説明を滔々と始めた。

やたら詳しい説明をされても、こちとらはじゅうぶんには理解できない。

ともかく4番目のものが、いちばんコクがあるもの (? plus complexe とか言った)

と判断し、一本もらう。

12ユーロ。

「きょうはロッテルダムから来た。これからデンハーグへ向かう」

「私も、住まいはデンハーグだ」

ホテルで、ラベルをよく見たら、この前訪ねたマーストリヒトの産だった。

たしかにマーストリヒトはオランダの南部だ。

このワインの味がまた格別。「2千円もしないもの」とはとても思えない。

もっとたくさん買ってくるべきだった。残念。
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デンハーグでは、セントラルで降りるつもりが、

(ボックスの相客に駅名を間違えて尋ね)

Den Haag HS で降りてしまった。
HSをセントラルと勘違いしていた。が、怪我の功名。駅舎の感じがなかなかよい。

トラムがあるので、例によって、軌道沿いに歩いたが、眺めもよく、

散歩には頃合のコース。

途中、運河を渡るところで、左手に、運河沿いのプロムナードが見える。

ベンチもある。そこで、お昼にすることにした。

気持ちのよい休み場所。
三人組のおばさんが来た

60から70歳か?)。

片側に寄って、席を空けてやる。

「休暇をここで過ごしに来たのか?」

「ドイツ語はわかるのでしょうか?」

「わかる、私たちは学校で習った。

必修だった。

今は選択になっているから

若いひとはあまりわからない。

デン・ハーグは私の故郷だ。

現在は別のところに住んでいる、云々」
aus: Baedekers Reiseführer, a.a.O
お先に席を立つとき、別れの挨拶に「よい木曜日をお過ごしください」

と言ってしまった(じつは水曜日)。

おばさん方は意に介さず、ニコニコと、礼を言ってくれた。
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かの有名なマウリッツハイス美術館 (Mauritshuis) には、もちろん入ったが、

「解剖講議」や「デルフトの眺望」など、

レンブラントとフェルメールの作品だけを、ざざっと鑑賞して、出た。
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