'08年・ベネルクス回遊 >>
12-1.<< 8/15(金) 要塞とグルント >>
昨夜は、夜半過ぎまで通りで若者のドンチャン騒ぎの音がしていた。

ぜんぜん気にならないが(窓を開けていた)、

午前2時か3時か、涼しくなったので、窓を閉めたら、騒ぎの音は聞こえなくなった。

朝食はじつに豊富だった。ドイツとフランスの両国の食べ物が山ほど並べてある。

ぜんぶを味わうことはとてもむり。


きょうは、アドルフ橋のたもとの左手から、川底へ下りてみる。

天気はほぼ快晴。これほどの天気は今回初めて。

底をしばらく歩いてから、右手の斜面の上部の遺跡(Plateau du Rham)のところに出た。

そこから対岸へ歩いて渡るコースがよくわからない。

犬2匹を連れた兄チャンに聞いてみた。

「英語はわかるか」と言ってきた。

それで「ドイツ語はわかるか」と応じてやったら、滑らかなドイツ語が返ってきた。

「この道を辿れば、エレベータの乗り場に出る。そうすれば、簡単に向こう岸の上に出る」

「いや、あまり器械は利用したくない。可能ならば、ぜんぶ徒歩で行きたいのだが」

「わかった。教えるから、付いて来てくれ」と先に立って案内してくれる。

と、細くて急な螺旋階段の上に出た。

「ここを降りると対岸への通路がある。突き当たりでトンネルをくぐり、

ジグザグに登れば上へ出る」

まさしく、その通りであった。

ルクセンブルク市内ではフランス語を話す人とドイツ語を話す人が半々、の感。

そして「仏語と英語」あるいは「独語と英語」を解する、という大体の組み合わせ。

対岸に上がってから、ボックの砲台 (Casmates du Bock) とやらを見てみようと、

そこへの入り口を、ひとに聞きながら、あたりを何度も(2、3回)往復する。

ところが聞いた相手がみな観光客で、だれひとりわからない。

家内が「先ほどのトイレの脇にインフォがあったから、そこのおじさんに聞けば?」 

なるほど、とその窓口に行ってみると、

何てことはない、窓口の脇に料金2ユーロと表示してある。

「ボックの砲台などを見学したい」

すると「そこの入り口から入ればよい。二人なら4ユーロ」ということ。

いやはや手こずった。ともかく見つかってよかった。諦めなくてさいわい。

なかは大した洞窟だった。かなりの広さで、長さもずいぶんある。堅牢な要塞だ。
ce plan de Luxembourg: de <<2008 Fisalis SA>>
上へあがり、ギヨーム2世広場 (Place Guillaume II) へ出る。

大型の屋台といった店構えで、ドイツのヴルスト(ソーセージ)を焼いている。

脇にテーブルや椅子も並べてある。客は並んで順番待ち。昨日と同じように2本を買い求める。

こんどは「パンなしで持ち帰り」とすばやくはっきりと告げる。

帰ろうとして、脇を見やると、

大きな鉄の網に肉を何枚も乗せ、その「アミ」を回転させながら、焼いている。燃料はマキ。

焼いている兄チャンに「それは何の肉か」

「牛肉だ」(まさしく直火で焼いた文字通り「ロゥスト・ビーフ」)

「いくらだ」
「3ユーロ50

「それをひとつくれ」

「じゃあ並んでくれ」
「いま並んでソーセージを買ったばかりだ、ここでじかに買えないか?」

「では待ってくれ」とレジのところで聞いてきて、

「OK、ここで売ってやる。値段は、自分は新人なので、よく知らなくて、さっきは間違えた。

4ユーロだ」

4ユーロを渡し、包んでもらう。

この兄チャンも片言ながら、英独仏語をしゃべる。

ビフテキは、本当においしかった。

日本では(少なくともわれわれは)こんなうまい牛肉は食べたことがない(大げさでなく)。

大きすぎるかと思ったのだが、ぺろりと平らげた。

変な表現かもしれないが、とても牛肉とは思われないようないい味だった。

ヴルスト2本もおいしく食べた。
< 前のページ