'07年・オーストリア縦断
15-1.<< 8/20(月)  フロイトの家、ショッピング >>
朝のTV のニュース(8時半ごろだったか)で、

「日本の那覇空港で China airline の旅客機が着陸に失敗し炎上している」のを

ライヴで、中継している。

出がけに、フロントで、念のために、このホテルの名前は、どう発音するのかを聞いてみた。

やはり、フランス語で「メルキューア・セセッシーン」ということであった。

この界隈には、フランス語名のホテルが多いとの話。

宿から出て、通りの斜向こうに、地下鉄の出入り口(Secession)がある。

歩いて、ほんの3、4分。

そこから入ると、地下鉄の Karlsplatz 駅のホームまで、地下道のまま、辿りつける。
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U4に乗り、(フランツ・ヨーゼフ駅の東の)フリーデンスブリュッケ駅で下車、

橋の上から北を望むと、妙な建物が川上に見える。

通りがかりのひとに聞くと、ゴミ消却場だった。そういえば、ガイドブックに載っていた。

地下鉄 Friedensbrücke 駅界隈では、ブラブラしている若者たちが目につく。

駅の公衆トイレのまわりにも、怪しげな連中が群がっている。

地下鉄駅の4、50メートル西に、(鉄道の)フランツ・ヨーゼフ駅があるはずだが、

それとおぼしき場所は、全体が、大規模な雑居ビルのようになっている。

通勤のひとに駅の場所を聞くと、このビルのもう少し先(ビル全体の左手の方)と言う。

少し歩いて、「この辺りか」と眺めていると、さきほどの兄チャンが、

かなた、ビルの右手の上階へ向かっているエスカレター上から、こちらに振り向いて、

「その場所だ」と、手まねで教えてくれる。

改めて見ると、とある入り口の上方に、さほど目立たない文字で、

「フランツヨーゼフ駅」と表示してあった。
この駅前で、また、ひょいと、(こだわり過ぎの感があるが)

バスを待っていたおじいさんと駅ビル内のスーパーにやって来たおばあさんに、

かの北西駅(ノルトヴェストバーンホーフ)のことの念を押しておこうと、尋ねてみた。

そしたら、おじいさんは「それは知らない」と言う。

おばあさんは、「私の子供のときから、ここはフランツヨーゼフ駅だった。

100年以上前のことは、まだ生まれていないから、知らない」
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市電 D番線に乗り、Schlickg.で下車する。

ジークムント・「フロイトの家」を外から眺めたのち、ふたたび、D番線で Schottentor で下車。

ヴォチィーフ教会、ヴィーン大学、市庁舎の前、歩いてきて、ブルク劇場のところで、

劇場を右から回るように、リング内に入り、ガッセを左右に折れながら、東南に向かう。

と、シュテファン・ドームの前に出た。

もういちど入ってみた、が、きのうの日曜礼拝のときの荘厳な雰囲気は消え、

観光客で(こちらのそのうちの一人ではあるが)ざわついていた。

塔の工事のけたたましい音も混じる。早々に退散する。

ふたたび小路をくねくねと通って、王宮庭園 (Burggarten) へ。
aus: Baedekers Reiseführer,Österreich; Karl Baedeker GmbH, Ostfildern-Kemnat bei Stuttgart, 1988
庭園の入り口にトイレがある。

おばあちゃんが番をしていて、イタリア語なまり(風な)ドイツ語で応対してくれるが

(50セント、ドアはオートマティックだ、等)、

顔はパソコンの方を向いたまま。マウスを手に、ゲームらしきものに夢中になっている。
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いつものスーパーへ行く。

ここは小路を跨がって、ビルふたつ(2区画)分の全体が

大規模なショッピングセンターになっていて、スーパーはその片方の地下にある。

連れはショッピングセンターで、しばし土産物の物色に、時間を費やす。

家内は息子へのみやげに革の財布を物色している。

こちらはそういう女どもの買い物にはとんと関心がないので、

こういう場合たいてい、店の外でブラブラしている。すると、家内に呼ばれる。

ある品を取り上げて、「これはどうか」と聞く。

けっきょくのところ、一万円札が入らないものは、ものの役に立たない。

そこの店は、ユーロ札用はもちろん、ドル札用、その他、のサイズのものも並べてある。

「円」が入りそうなものを見つけたのだが、本当に入るかどうかは見ただけではわからない。

しょうがない、こちとらは、店の外に出て、(このセンター内の通路は、

街中とは違って、まず安全な雰囲気なので)腹帯から万札を苦労して取り出して、

試してみた。まずまず無理なく収まるのがわかった。外国製の財布にしては珍しい。

値段は €69.9、店のひとは「本物の革、革の種類はリンツ」と言う。

リンツ? 間をおいて分かったが、Rind(牛)の革ということだろう。

連中は文房具やでも何か買い物をしたようだ。

のち、スーパーであれこれのものを買い込み外に出る。また雨がパラついてきた。

午後2時。部屋の掃除がされていない。タオル類もそのまま。

しばしのち、フロントから電話がある。

「掃除をしましょうか?」と言ってきたが、もういまさら「必要ない」と断る。

あさの天気予報では、「曇りで、俄雨」ということだったが、

庭園で休んでいるときまで、じつによい天気で、

「雨具を用意してきたのに、天気予報とぜんぜん違うんじゃないか」などと言ったりしていた。

が、まだ午後の3時すぎなのに、もう夕方のように、暗くなってきた。

窓から外を眺めると、雨が本降りになり、雷も鳴りだした。やはり予報通りだった。
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きょうは €24 の赤(オーストリアワイン)を開ける。これは、酸味があり、味は申し分なし。

このワインに比べれば、きのうの白は、やはり値段相応、€10.9 の値のもの。

酢付けのブタ肉もあったので、買ってみた。

これはこれでおいしいが、やはり、本物の味ではなかった。

ゼリーが合成のもの、薄塩漬けの天然の豚の汁の煮凝りには、とても及ばない。
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