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12-1.<< 8/17(金) 雨の中のザルツブルク >>
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おととい、きのうと、宿を出ると、ま南に向かったが、
きょうは、西へ、ザルツァッハ川の方へ向かった。
川べりに出てから、土手沿いの道を、上流へ向かって(南へ)歩く。
橋をひとつ過ぎると、次は鉄橋。列車の写真を一枚取れれば、と思い、少し待つ。
ほどなく、普通列車が橋を渡って来る。一枚撮る。
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できれば、貨物列車を
撮りたかったが、
こちらはさほどのマニア
ではない、これでよし。
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ついで、土手から外れ、線路沿いの道を左(東)へ向かい、いつもの大通りに出る。
まず、「ザンクト・ゼバスティアン」をめざす。レーオポルトとコンスタンツェの墓があるはず。
墓へ行く前に、昨日の菓子屋に立ち寄った。
「クーゲルンはとてもうまかったから、個別にいくつかづつ注文をしたい」
小さい袋を出してきたので、「いや、ぜんぶ一緒でよい、合計26、7ある」と言ったら、
大きな袋を出してきた。数を確認してから、「どれぐらい日保ちするのか」
「(種類によって)6ないし8週間、温度を一定に保っておくとよい」と、
保温袋に入れて渡してくれた。 |
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St.Sebstian 教会の場所を、何人かに声を掛けて、聞いてみたが、
地理不案内のひとばかりだった。すると、こちらの様子を見かねてか(?)、横から
「どこをお捜しですか」という声が(日本語)した。
そのひとは地元ガイドとおぼしき同胞(これは、外見からの想像。地味な服装で、
黒バッグを腰に付けた中年のオバサン、「この町に長く住んでる」という)だった。
オバサンは、教会の場所を教えてくれて、ついでに
「ガイドブックにはそう書いてありますが、じつは本当の墓かどうかはわかりません、
がともかく、お訪ねになってみたら」と言い残し、立ち去った。
せっかくのご好意ではあったが、こちらとしては、水をさされた感がしないでもない。
途中もういちど穏やかな風貌、身だしなみがいい紳士に場所を尋ねた。
ドイツ語で聞いたのだが、礼儀正しい(?)英語での返事がかえってきた。英語圏の人か。
教会も、その裏手の墓地も、穏やかなたたずまいで、感じがよい。
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父親とその息子の妻の共同の墓も、
手前のすぐわかるところにあった。
本当にその二人の骨がこの墓の下に
埋葬されているのかどうかは、
大した問題ではない。
そういう穿鑿は好事家に任せる。 |
aus: Baedekers Stadtführer, Salzburg;
Karl Baedeker Vlg.,1988
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次は、雨の中、カタコンベを目指す。
St.ペーター教会の墓地の奥の方が切り立った岩の壁になっていて、
その壁のところどころに窓らしき穴が見えた。
初めは、何とも思わずに、中に入ってみたのだが、なかなか大したものだった。
岩壁を穿って、祭壇や、その他、いくつかの部屋が設置してあり、それらをつなぐ階段や通路も、
同じようにくり抜いて造ったものだった。
こんどは、レジデンツ、時折やることだが、墓地からの坂道を下ってきて、
何か勘違いして、右手の建物に向かう。入り口かと思って見たら「郵便局」。
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これはおかしい、
そこのポストに何通かの手紙の束を投函している
おばあさんがいたので、
聞いてみた。すると、
「ノイエ(新)・レジデンツか、
それともアルテ(旧)・レジデンツ か」と言う。
「Alte」と言うと、かなたを指して
「それは向うだ(この広場を挟んで反対側)」
と教えられる。
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aus: Baedekers Reiseführer, Österreich;
Karl Baedeker GmbH, 1988
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Fiedhof:墓地、ホルン:郵便局
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広場の片側に、馬車が、ほろを被せ、馬にはカッパを着せて、整列している。
雨降りゆえ、乗る客は少ないようだ。 |
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レジデンツの見学を終えると、娘は「自然博物館を見たい」と言う。
雨は降り続いているし、「雨宿りにはいいか」と、行ってみることにする。
子供連れの客でごった返していた。
館の「中身」は、「子供だまし」ということはなく、けっこう「まともに」分類され、
そして詳しい解説が付いていた。
そこを出ての帰り道、家内が、けさ、通りがかりに目をつけていた店で、
半額セールのバッグを買う。店主に、何の皮かを聞いたら、
「それはわからないが、本物の革で、名のあるバッグメーカーの製品」であるとのこと。
肉製品売場(デリカテッセン)で、Bauerschnitzel(田舎風シュニッツェルということか)
とあったので、店員(おばさん)に「どんな種類のものか」を聞いたら、
困ったような顔をして、「よく説明できない」と言う。
こちらの聞き方が悪かった。「製造法」まで聞くつもりはない「要するに、ウシかブタか」。
と、「ブタ」だというので、ひとつもらう。
ほかに、ヴルストもひとパック。
ビールは試しに、「赤い色の缶」のザルツブルク産のものを買ってみる。
値段(€0.85)からすればおいしいはず。一般に、€0.65 以上のものはうまい。
じっさい、この「赤色の缶」はこくのあるビールで、今までのうちで一番うまかった。
「バウアーシュニッツェル」も素朴な味で、とてもおいしかった。
オーストリアは、駅舎の列車表示が、わかりやすい。
時刻表も、窓口で求めると、必要な分だけ抜粋した便利なものをくれる。
比較的細かい時刻表もあり、それは乗り換えのときなどに役に立つ。
ザルツブルクの駅の窓口で、「ザルツブルクからヴィーンまでのを」と言ったら、
それこそちっぽけな、「名刺よりも小さく」二つ折りにした、カードを一枚、ひょいとよこした。
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