'07年・オーストリア縦断
07-1.<< 8/12(日)  ドイツの南東端の町パッサウ >>

これまで、どこのホテルの食事も、種類が豊富で、かつ味がよい。

8時40分。出がけに、フロントで「今日の天気はどうか」と聞くと、

「だんだんよくなる」ということだったが、
9.17発の REX (RegionalExpress: 実体は鈍行)

の車中、途中は雨。

分岐駅 Neumarkt-Kahham を過ぎると、

あとはほとんど無人駅ばかり。

が、乗客はけっこう多い。

ハイキング、サイクリングその他の客。

雨が上がった。

パッサウに至って、

「とつぜん町が出現」の観。
駅から、バーンホーフシュトラーセ、ルートヴィヒシュトラーセと歩いて行く。

店は、当然のことながら、ぜんぶ閉じている。

ルートヴィヒ通りの突き当たりから、右手、グラーベン小路へと折れて、

迂回するようにして、ドームの前に出る。

ドームを見たあと、遂に、パッサウの町のトン先、インとドーナウの合流地点に至る。

この舳先のような部分は、あたりが公園になっていて、景色はなかなかよろしい。

両河川を眺めながら、ベンチで昼食。
〜〜〜〜
食後は、橋(Luitpodbrücke)を渡り、オーバーハウス要塞への急な階段を登る。

登るのはおおごとだが、じつに素晴らしい見晴し。

城山へ登り始めたあたりから、天気がよくなってきた。

青空も見えてきて、気温も上がってきたので、着ていたヤッケを脱ぐ。

要塞の脇の道を歩きながら、途中、出会ったひと何人かに、

「西の橋の方向へ、この山道を歩いて行けるのかどうか」を聞くが、

だいたいのひとが観光客で、皆「よくわからない」

それでも、山道だが、はっきりと先へ伸びている。

「歩けるはず」と勝手に判断し、構わずにそのまま先へ進む。まわりに人がいなくなった。

しばらく行くと、幸い、地元民らしき二人連れが現れた。

聞くと、「歩いて行ける、30分ほどかかる」とのこと。

ときおり、林の切れ目から、対岸の市庁舎やドーム(大聖堂)が見え、

その見える角度が少しづつ変るのが、歩いている位置のだいたいの目安になる。

ドームをある程度過ぎたと思われるところで、山道は、急に右へ折れ、奥の山間へと向かう。

それは別な方角になりそうだった。

折れ曲がる直前の左手に、石段があり、下方の川へ向かっているようだった。

それを降りることにする。けっこう長くて急な石段を降り切ったら、川沿いの車道に出た。

ただ、降り切ったときには、たかがこれだけのことだが、膝がガクガクする。

オレもトシだ。これが限界。

古い「ベデカ」(ドイツの旅行案内書:Baedekers Reiseführer)から

パッサウの地図をプリントアウトして、持ってきていた。
あとで気がついたのだが、

地図には山道が載っていた。

そして石段も、

オーバーハウスライテン・

シュティーゲ

(館へ通じる石段といった意)

と記してあった。

aus: Baedekers Stadtführer, Passau; Karl Baedeker GmbH, Freiburg. 1986
橋が見える。脇の歩道を歩き続け、シャンツブリュッケを渡って、

朝に通ったロータリィに出、同じ道を駅へ。
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14.09発のREXまであと10分と少し、ちょうどよい。

思ったよりも見ごたえのある町だった。山道がよかった。

道を聞いた地元民と出会ったあとは、ひと一人とすれ違っただけ。

帰りの電車はわりと空いていて、楽だった。
〜〜〜〜
リンツの駅前に、グリーンのカラーのシャツを着た若者どもが群がっていて、

集団でバスに乗ろうとしたり、左の大道の方向へ歩き出している。

宿で、夕食が終わりかけたころ、娘がテレビを付けた。サッカーの試合の中継をやっている。

試合は、5時半ごろに始まっていたようだ。場所は、どうもリンツのようだ。

フロントで貰った市街図を開いてみた。

このホテルの西500メートルのところに、スタジアム(Stadion der Stadt Linz)がある。
そこでの試合の中継

のようだ。

アナウンサーは、

ブンデスリーガ

(オーストリアの?)

の試合と言っている。


aus: Stadtplan und Sehenswurdigkeiten LinzDonau;
Tourismusverband Linz
この宿の室内は、クラシックなスタイルで、家具調度品も年代物だ。

こういうのは、落ち着いていて、雰囲気としてよろしい。

ウィーンもグラーツもリンツも、水道の水が冷たい。

伏流水か地下水か、そのような水の味で、飲むと、うまい。

ミネラルウォータを購入する必要はぜんぜん無し。
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