'07年・オーストリア縦断
05-1.<< 8/10(金)  グラーツの市電 >>
朝の天気予報で、にわか雨のことを言っていた。

わりと大きいホテルなので、朝食用のレストランは広い、そして食べている人の数もかなり多い。

食べ物は豊富だった。酢漬けのニシンもあった。これがなかなかいける。

ここの食事は、めずらしく6時半から、(ほかは全部7時だった)。

7時前に食堂へ行ってゆっくり食べても、まだ7時半。

出かけるにはまだ早すぎるので、ひと休み。

フロントでトラムの「24時間チケット」のことを聞くと、「電車の中で買う」とのこと。

駅前に停まっていたトラムの運チャンに「24時間チケットはどこで買うのか?」

「オレから買え」―「3枚くれ」

「いま乗るのか」―「あとから」
「乗るときでないと売れない」―「それではいま乗る」

といったやりとりで、トラムに乗り込んだ。
〜〜〜〜
橋の手前の広場の電停で降り、少し歩いて、橋を渡り、

崖の上の時計塔の真下から、急なジグザグの石段を登る。

マニュアルの一眼レフのフィルム(35ミリ)の入れ方を、しばらくぶりのせいか、間違えていた。

撮り始めて4日目、今ごろになって「フィルムが空回り」していたことに気が付いた。

おかげで 36枚撮りのフィルム2本をダメにした。

ただ無駄にしただけでなく、この4日間の写真がぜんぶパーになってしまった。

かろうじて、デジタルカメラで撮った分があるので、救われた。

城山をひと回りして降り、「さて旧市街を散策しよう」としたら、雨が降ってきた。

次第に大粒になってくる。まだお昼前だが(11時)、ホテルへ退散だ!

こういうとき、24時間チケットは役に立つ。

部屋で昼食をとり、窓から眺めると、外は土砂降り。これでは待つしかない。

家内と娘はシエスタ。

午後1時すぎ、ようやく雨が上がった。出かけることにする。
〜〜〜〜
市電の1番で、エッゲンベルク城(館、Schloss Eggenberg)へ向かう。

電車を降りてから、何の気なしに「山手」へ向かって歩いたが、

それらしきものがぜんぜん見えない。

大型犬を引いた若夫婦がやってきたので、聞いたら、我々はぜんぜん方向違いへ向かっていた。

若主人は、下手の「もと来た道」の方を指して、「次のガッセを右に」と言う。

けっきょく電停のところまで戻ると、

右の方向へ通じる広い道(これが「次のガッセ」)があった。

その道の突き当たりがエッゲンベルクの「館」だった。
aus: Grazer VERBUND LINIE, Schubert & Franzke, St.Pölten 2007
館を一周したあと、また市電で戻る。が、駅を素通りして、街中まで乗る。

市庁舎前の広場(ハウプトプラッツ、中央広場)で降り、ブルクとドームを目指す。

ブルクはひっそりと建っていた。

とりわけて標識らしきものはなく、ブルク内部の各部屋は、普通に個人の住居として

利用されているようだ。

中庭で、あたりを見渡すと、ある建物の壁にちょっとした説明があり、二重らせん階段の場所が

示してあった。

小さな入り口のその石段のところだけ、見学用に開放されているようである。

これで今日の見学は、おしまい。

印象として「電車の街」の観。

この後、ほかの都市も見て回って、わかったのだが、

オーストリアでは、「町なか」の交通手段として、電車が大活躍をしている。

路線の数も、系統の種類も多く、電車の本数も多い。ひっきりなしに行き来している。

そして、客もけっこう乗っている。ほとんど音もしない。

線路の際に「ひと」がいれば、徐行するか「穏やかな音」の警笛を鳴らす。

交通機関としてバスより、はるかによいと思う。情緒もある。

この日の夕方のテレビのニュースだったか(?)

ライン川が氾濫して、「デュッセルドルフが水浸し」と言っていた。
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