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08-1.<< 8/10(木)バスに揺さぶられ、グラナダへ >>
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宿の支払いを済ませ、8時15分に出る。
20分弱で、バスターミナルに着く。
きのう教えられた24番ホームから、バスは、予定通り、9時に出発する。
しばし町中を走ってから、高速道に入った。
山あいの道で、高速道にしてはけっこう急なカーブが続く。
バスは、そこを時速130キロぐらいを保ったまま走るので、身体が左右に揺られる。
どんどん追い越しもする。
途中どこかの町の郊外にいちど停車しただけで、10時10分前にはグラナダに到着した。
ここまでは何事もなく、順調だった。
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到着してすぐ、隣の席の大柄なオジサンに
「鉄道の駅へ行くには、ここでバスを乗り換えるのでしょう?」
「いや、このまま乗っていればよい」、という風な答えだった。
念のため、運転手にも聞く。
と、ややつっけんどんな応対で、「乗り換えは必要だ。ここで降りてくれ。
後ろに客がつかえている。よけてくれ、邪魔をしている。」
降りてから、「(バスの下部の)トランクの荷物を出したい。」
運転手は無言で、ただうなずいた。
自分で勝手にトランクを開けて、降ろせ、ということらしい。
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ターミナルのホームにいた若い係員に、グラナダの鉄道駅行きのバスのことを聞く。
指差して、「そこを上がって、3番。」
言われた通りに上がってみた。
なんとなく3番のホームでもあるのかなと思ったが、
上はただ待ち合いホールになっているだけで、バスがどこから出るのかわからない。
インフォメーションがあったので、そこでまた聞いてみた。
すると、ターミナルの外が大通りで、
そこのバス停で、「3番のバスに乗る」ということであった。 |
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バス停まで行き、そこに居合わせた婦人に確かめる。
3番のバスが来た、が満杯だ、後ろに33番のバスも来た。
家内が、33番でもいいはずだ、というので、それに乗ろうとして聞いたら、
「駅行きは前のバスだ」と断られた。
改めて、前の満員のバスに、
鉄道駅へ行くのかどうかを運ちゃんに確かめてから、どうにか乗り込む。
デッキのところに立ったままになった。
次のバス停に止まると、そこに、10人ほどの客が待っている。
こちらが、運転手との仕切りの素通しアクリルに、寄り掛かったままでいたら、
運ちゃんにそこをドンドンと叩かれ、「中へ移動してくれ」とどやされた。
バスが動きだし、しばし走って、次の停留所になった。
すると、目の前の席に座っていた中年の男が
(さきほどデッキのところでいっしょに立っていた人だと、あとで連れに教えられた)
「ここで降りろ」、と言う。
「ここが駅か?」
「そうだ、ここだ。」
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降りてはみたものの、ぜんぜん駅の気配がない。
早まって降りてしまったか、と思った。
そこのバス停に立っていた若いカップルに聞くと、
駅は、この道をまっすぐ、歩いて5分、と言う。
言われた通り歩く、と、駅が見えてきた。
さっき降りたバス停からここまでの道は、工事をしていて、バスは入ってこれそうにない。 |
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こんどは宿にゆく道を尋ねなければならない。
手元の地図で見ると、駅の、向かって左へ行けばよいはずなのので、
それを確かめようと思って、聞くと、
「駅の左は工事中なので通れない」、
我々の後ろを指さして、
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「この道を戻って次の交差点を右に曲がり、
次の交差点をまた右に曲がれ」、
という風なことを言う。
念のために、もうひとりの人にも聞いたが、同じような指示だった。
それで言われた通りに歩いた。
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地図に載っている、広い公園と思しきものが、見えてきた。
その公園の右側を、左カーブに、巻くように歩いていると、向うから男が歩いてくる。
風采は余りよくはない、が、構わず、
公園の名前と通り名を言って、間違いないかどうか尋ねた。
すると、ぜんぜん違う通りの名前を言う、
しかも、こちらが言った公園も、「ずっと向うだ」、と我々の後ろの方向を指す。
少し怪し気だ、が、いちおう礼を言って別れ、
次に見えた、「まちがいなく地元の人」に聞いた。
我々の辿って来たコースは、正しかった。
さきほどの男は、土地無案内なのか、あるいはもしや、作為的だったのか。
それは、わからないが。 |
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さらに行くと、大きな(変形の)五叉路に出た。
そのうちの3本が、ホテルの方角へ通じている(はずである)。
なるべく近道をしてゆきたいと思い、前から来た中老年の婦人に話しかける。
遠くから、あるいは後ろからでも、声を掛けるときには、便利がいいので、
だいたい、「パルドン、ムッシュー、とか、マダーム」と呼び掛けることにしている。
すると、今回は、珍しく、フランス語で返事が来た。
近道と見えた真ん中の道は「通れない」(通り抜けられない、ということだろう)、
「左の道はどうか?」と言うと、
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「いや、こちらの右の道がよい、付いて来なさい」と、
かなりの距離(5分ほど)を先導する。
オバサンにとっては、わざわざ戻ることになるので、こちらは恐縮し、
邪魔をしたことを詫びると、ニコニコとして、
「いえぜんぜん何ともない、私は何とかかんとか、だから」と言う。
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ある交差点で、左の通りを示し、
「ここをずっと、広場の脇を通って行き、次の次で、左に曲がりなさい。」
よくお礼を言って、握手をして別れた。
オバサンは、また元の道を戻って行った。これはありがたかった。
少し大回りの道だが、目指すホテルに辿り着くには、とても分かりやすいコースだった。 |
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ホテルで昼食を取ってから、外に出て、小路を通り抜けて、
先ほどの、婦人に出会った五叉路までの近道を、確かめてみる。
割と近かった。
カテドラルを見てから、
チェーン店 El Corte Inglés の地下のスーペルメルカードで食品を購入する。
ビーノ(ワイン)は今までのものの倍、14ユーロほどのものにした。
こんどはほんとうにうまい。 |
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