|
08-1.<< 8/11(木) ローザンヌ往復 >>
|
|
車内放送の発音は「ロザン」か「ロザンヌ」のように聞こえた。
ロザンヌの駅のホームに TGV が停まっている。駅員に聞いたら、パリ行きの TGV とのこと。
あとで気がついたが、スイスの主要駅には、TGV が、けっこう入り込んでいた。
|
〜〜〜〜
|
ロザンヌのブール通り(Rue de Bourg)で家内と娘がバッグ屋に入った。
女どもの買い物のときには、だいたい、こちらは中に入らずに、外でぶらぶらしている。
と、家内が小さめのバッグを手に、「何の革かを聞いてくれ」と言う。
それで、売場のオネエサンに尋ねた。
「シュヴライ」という風に答えた。聞き返してみたが、同じだった。
「ドイツ語では何と言うのか」「わからない」
「英語では」「それもわからない」
これではお手上げだ。
家内は、かまわずにそのバッグを買った。
ホテルに戻ってから、娘がガイドブックの単語集で、
chevreuil「シュヴルェイユ、シュヴレイィユ」(鹿の肉)というのを見つけた。
帰国後、辞典を引いたら「のろ鹿」(食用の小型の鹿)と出ていた。
|
〜〜〜〜
|
カテドラルの上で、孫ふたりを連れた老夫婦を見かけ、
ここからモンブランが見えるかどうかを聞いた。
と「この方向に見えるのだが」と手で指し示し、
「しかし、きょうは残念ながら、見えない」とのこと。
娘が、「その方向の雲の中に、かすかに、それらしきものが見える」と言うので、
右のスケッチは、(ガイドブック)ベデカ-に載っていたもので、ジュネーヴから見えるモンブラン連山。
そちらにカメラを向けて、写真を撮った。
|
Baedeker には
「モンブラン湖岸通り(Quai du Mont-Blanc)からは、
とりわけ、晴れた日の夕方に、
すばらしいモンブランの連山の景色が見える」
との説明が付いていた。 |
|
aus: Baedekers Reisefüher,
Schweiz; 1989
|
|
〜〜〜〜
|
駅に戻って来た。時刻表を見ると、13:17発の InterCity がちょうどよい。
これに乗ると、ジュネーヴまで、30分と少々だ。
電車が入って来た。乗ろうとした車輛から、かなりの年輩のお年寄りたちが降りて来る。
それでひとつ前の車輛のドアから乗り込んで、デッキで、お年寄りが降り終わるのを待った。
ひと車輛を貸し切りのように占めていたから、ゆうに5、60人はいた。
ひとりずつ、ゆっくりゆっくり降りてきた。
だいいち、車輛のステップを3段下って、ホームに降りるのだから、だれでもゆっくりになる。
特急電車は、その間、しずかに待っていた。
やっと全員が降り切ると、電車は、少し間を置いてから、音もなく動き出した。
|
〜〜〜〜
|
ホテルに戻ってきた。
フロントの、もう何度か会った男が、ちらっと我々を見る。が、すぐ自分の仕事を続ける。
初めての顔の若い女性がこちらを見る。
小生は、何の考えもなしに、ぼんやりと、部屋の番号(512)を言った。
言ったつもりが、
「サンソンドゥーズ」を「スワソントドゥーズ(72)」と言い間違えてしまった。
マドモワゼルは、豆鉄砲をくらったような顔をしてこちらを見つめる。
と、即座に、かの男性フロントが、頭を上げずに、下を向いて仕事を続けながら、
小声で、女性に「サンソンドゥーズ」と訂正して伝えてくれた。
|
|
|
|