'05年・スイスの南北と西の端
06-1.<< 8/9(火) ルツェルンから、三国の国境の町、バーゼルへ >>
ここの朝食は7時半から、ということだったので、その少し前にフロントの階に降り、

支払いを済ませて、言われたとおり、近くの同系列のホテルへおもむく。

中に入り、通路の突き当たりを右に曲がり、少し行くと、

右手前方にレストランとおぼしきホールがある。

適当な、手近のテーブルに腰を下ろすと、ウェイトレスがいそいそとやってくる。

「我々はホテルAに泊まっている」と言うと、

「それでは、2階です。」

それで、階段を上がると、すぐ目の前に食堂が見える。

なかに入ろうとすると、ボーイが「ホテルMのお客ですか?」と聞いてきた。

おかしなことを言う。「いやAだ」。

と、「Aに滞在の方はこの廊下の奥、左手です、」ときた。

今日は食事を済ませたら、すみやかに出発するつもりだったが、もたくたとし、

三度目にして、やっとこさ食事にありついた。
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8:45発のインタレーギオ(InterRegio:中距離急行)に乗った。

9:51にバーゼルに着き、10時すぎにはホテルの前に来た。

早い時間に到着したが、荷物を預かってもらいたいと、いつものセリフを述べると、

「もう部屋は空いているから、使ってよい」とのことだった。
〜〜〜〜
町をひと回りしてみた。ほぼ一周し、あとは宿に帰るだけになったが、

連れどもが、そこら辺の店を覗きたいと言うので、それに任せて、

適当に、方向も余り考えずに歩いていたら、

それぞれの道が微妙に曲がっていたせいもあってか、見なれぬ交差点に出てしまった。

辺りを見渡した。6差路のようなところで、目指す方向の見当が、まるでつかない。

二人連れの若い男が通りかかったので、声を掛けた。

SBB(スイス国鉄の)の駅(他に独仏のもある)の方角を聞くと、

丁寧に、見える建物を目印にして、分かりやすく教えてくれた。
言われたとおりの建物の方向へ向かう。

建物のすぐ前までた。と、その建物の下を地下道が通っている。

それで、そこをくぐり、石段を上がると、短い小路が現れた。

まったく思い掛けなく、その小路の先、ほとんど目と鼻の先に、

我々の泊まる駅前ホテルの入口が見えた。

aus: Baedekers Reiseführer, Schweiz; 1989
バーゼルでは、車掌も、店員も、教会の受け付けも、

応答は一般的にドイツ語だが、礼を言うときは、「ダンケ」ではなく、

一様に、尻上がりのイントネーションで、「メルスィ」だった。
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