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07.リヨンからマルセイユへ
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朝8時すぎ、精算を終えて、宿を出るとき、
フロントのお姉チャンが、「オルヴワール、ア・ビアントー!(ではまた近いうちに)」
À bientêt! はこういう場面でも使うのか。
またおいでください、ということかな ?
外は雨。
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乗る予定の9時10分発のTGVはニース行きだった。
20分の遅れ、と表示されている。番線はH。
しばし待ったのち、9時5分にホームへ。
指定車輛の5号車の停車位置は、ホームのはるか南の端だった。
車輛の停車位置も、ホームに電光掲示で示してある。
電車は30分遅れで、入ってきた。
リヨンを出たころは、かなりの雨が窓ガラスを叩いていたが、途中で上がった。
マルセイユは晴れだった。
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すぐに地下へ降りて、メトロの窓口で聞いた。
「カルネはどこで買えるのか」
「ここで」
「10回分か ? 」
「いや6回だ」とキャッシュカードの大きさで薄手のカードを一枚よこす。
「こちらは3人で使いたいのだが。」
「そのカルトで乗れる」それ以上の説明はない。
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カードには Carte Libertés とあった。
「路線図はあるか」
黙って、スイとよこした。
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地下鉄は、パリでもそうだったが、
通路やホームにある行き先表示が、終点の駅名ゆえ、
路線図をもらわないことには、電車の方向がわからない。
カードの使い方は、
「最初の者が、カードを、挿入口に差し込み、バーを回して入る。
そしてそのカードを後ろに手渡して、次の者が入る、」
という具合にすればよい、と解釈した。
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2号線でひと駅、ノアイユで降り、カヌビエール大通りを西へ。
200メートルほど歩いて、ある交叉点に出た。
何となく、「この辺りで左に曲がるのではないのかな」と思って、辺りを見回すと、
「界隈の番地」の表示板が立っていた。
案の定、この角を左折だった。
曲がると、もうホテルの看板が見えた。
フロントは2階にあった。
当てがわれた部屋はスュイット(2部屋続き)で、クーラーもある。
ホテルの脇にファーストフードの店(ピッゼリア)があったので、
そこでフレンチスタイルのハンバーガーなるものを買い、部屋で腹ごしらえをする。
分厚い半なまの肉が挟まっていて、食べごたえがある。味もよい。
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街をぶらついてみる。
マルセイユは、ひとまたひとで溢れ返っていて、じつに賑やかな町だ。
ヴュ・ポール(Vieux Port、旧港)の雰囲気も活気があって、楽しい。
周りの建物群もなかなか趣がある。
もう一度、メトロのノアイユ駅あたりまで戻ってみて、
そこから、こんどは東の方向に折れて、適当に、横町に入ってみた。
途中にマルシェがあり、混雑していた。
果物類をいくつか買った。
どこかで缶ビールを買おうとしたが、
酒屋もスーパーマルシェも、どういうわけか、さっぱり見当たらない。
そのまま脇道を、旧港の方へと、歩いてゆくと、
やっと一軒、エピシエ(食料品や、ミニスーパー)が見つかり、
ソシソンとビエールを買い求めた。
港町の日差しは強烈で、歩くのはもう限界。
最近は、無理をしないことにしている。
まだ午後2時半だが、ホテルに引き揚げる。
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テレビのチャンネルを BBC World というのにしてみたら、
日本のミハマの原子力発電所で事故があり、
4人の死傷者が出たことを、大々的に伝えていた。 |
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