'02年・イギリス瞥見の巻
13.ヨークから再びロンドンへ
 宿によって、料理の出し方が少しずつ違う。
 イギリスに来て最初の宿、マーブル・アーチ近くのB&Bではシーリアルズが主だったが
 このホテルのレストラン(地下)では、きのう、シーリアルを最初に食べたら、あとの main dish が食べ切れなかった。
 それで、今日はメインの full English Breakfast だけにした。
 そうしたら、量がちょうどよく、残さずに食べれた。
 きのうは癖があると思った Blackpudding も、慣れたせいか、今日は悪くない味と思えた。
 駅まで、わかった道なので、スタスタ歩いたら、8分だった。
 新聞売り場を覗くと、Bodies found のニュースが、ほとんどの新聞のトップニュース。
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 9:30 発の特急は、ホームが3番線。
 例によって最後尾の車輛に乗る。
 やはり、すべての席に予約札が差し込んである。
 最寄りのテーブル席の札を見ると、"Reserved Between DONCASTER - KINGS CROSS"、とある。
 もう経験済みだから、もし誰かが乗り込んできたら、そのときに席を外そうと、とりあえずその席に腰を下ろす。
 想像した通り、Doncaster から誰もその席には座りに来なかった。
 すべて予約で埋まってはいるが、かなりのキャンセルがある、と見た。
 窓から眺めていると、ときおり、ヨーク大聖堂の塔のかたちの小型版の塔をもった教会が、沿線の村々に立っているのが目に付く。
 ピーターバラを過ぎる。なだらかな起伏はあるが、ほとんど平野の感。
 牧場よりも、耕地が多くなってきた。
 キングス・クロスの駅に着いた。
 地下鉄の改札口脇の窓口で、あと7日間もいるわけではないのだが、もう一度 "Travelcard 7 Days" を購入する。
 ロンドンを自在に歩き回るには、これはもう必需品である。
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 ヴィクトーリア・ステイションを南へ10分ほど下ったところが、きょう泊まる予定の宿である。
 ここも、何ら迷うことなく、すぐに見つかる。
 この界隈には、歩きながら眺めてきたが、B&Bがひしめき合っている。
 そのうちのあるホテルの親父が誘い掛けてきたが、「すでに決めてある」と言って断る。
 宿には13時ごろに着いた。
 狭い入り口で、受付の場所も狭い。
 いつものように、部屋とフロント・ドアのカギを受取る。
 部屋は1階の2号室。
 荷物を運ぶのに階段を登らなくともよい点はとてもよいが、あいにく当てがわれた部屋も狭い。
 ほぼ6畳の部屋に3畳を鉤形に足したような部屋である。
 シャワー室兼トイレも、これ以上は無理、なほどにコンパクトに収められている。
 今回の旅行では一番せまい部屋だ。
 料金も、3人分、朝食込みで£75(13,500円)だから、いちばん安い。
 荷物を置いて外出し、グリーンパークへ行き、草の上で休み、昼食。
 晴れているときは、これがまた、たいへん気持ちのよいもので、他の人も、あちこちで、同じようにお昼を食べている。
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 そのあと、タワー・ブリッジへ。
 地下鉄ロンドン・ブリッジ駅で降り、見当を付けたつもりが、サザーク大聖堂 (Southwark Cathedral) の前に出てしまう。
 通りがかりの若い女の人に、「この辺りの道についてわかるかどうか」を聞く。
「少しは」と言って、説明してくれるが、よく呑み込めないでいると、
 ロンドン・ブリッジの袂まで連れて行ってくれて、そこからのテムズ川沿いの遊歩道を指し示し、
「この道を通り抜けると、タゥワー・ブリッジに辿り着きます」
 手元の地図ではその道が中程で途切れているので、教えてもらわなければ、行くかどうか迷うところだ。
 この遊歩道は景色もよく、気持ちよく歩くことができた。
 タワー・ブリッジに上がってはみたのだが、ここはさほどの感慨はなかった。
 Tower of London の東脇を通って、タゥワー・ヒル駅から地下鉄に乗り、リヴァプール・ストリートで乗り換えて、オックスフォード・サーカスへ。
 M&Sで買い物をし、ヴィクトーリア・ラインでホテルへ帰る。
 ワインはイタリア・ワイン (Borolo) を購入した。
 これは、今までのうちで一番うまい。
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