'02年・イギリス瞥見の巻
3.雨のロンドン塔、そして大英博物館
 印象として、イギリス人の歩き方はかなり早い。
 特に地下鉄の通路で見かける勤め人はたいてい、早足でタッタッタッと歩いている。
 8時半、地下鉄マーブル・アーチ駅からセントラル・ラインに乗り、オックスフォード・サーカスで降りた。
 そこでヴィクトーリア・ラインに乗り換えるときに、もうわかったつもりで、エスカレータで下りるべきところを、つい(出口の方向へ)上がってしまった。
 いっぺん改札を出てから、入り直して、下った。
 ヴィクトーリア駅で、こんどはサークル・ラインに乗り、タゥワー・ヒルで下車し、ロンドン塔 (Tower of London) へと向かう。

The Tube map above: from "Season tickets, Information and maps, June 2001"
 あいにくの雨降りで、見て回るのが楽ではなかった。
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 お昼を食べてから、また、サークル・ラインに乗る。
 地下鉄の通路の角に、あるいは丁字路に、電車の方向を示す、例えば、WESTBOUND とか NORTHBOUND といった風な表示がしてあるので、方向はよくわかる。
 車内の隣りの席でパック入りの料理(あとでわかったが、couscous というアフリカ料理だった)を食べている学生風なひとに、British Museum に行くには、Russel SquareHolborn とでどちらの方が近いかを聞いた。
 一瞬考えてから、「ホルボン」と言い、また食事に専念し、Farringdon で電車が止まると、その弁当風なパックを手際よく閉め、さっと降りていった。
 こちらは次のキングス・クロスで乗り換え、教えられた通り Holborn で下車する。
 が、博物館の入り口まで、7、8分近くは歩いたろうか、目と鼻の先というのではなかった。
 中は、とてもとても全部は見切れない。エジプト彫刻の部門だけに限定した。
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 午後3時ごろ、セントラル・ラインで帰る。
 地下鉄マーブル・アーチの近くのスーパーM&Sも2回目なので、勝手がわかってきた。
 サンドウィッチとスモゥクド・サーモンを買う。
 サンドイッチは scotch roastbeef を挟めたものと、aromatic duck (刻みダックと、キュウリとタマネギ のスライス)を挟めたものにした。
 サンドイッチのパンは完全小麦粉のパン (wholemeal bread) で、こういうパンがうまい。
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 移った先の部屋も、トイレは廊下の突き当たり。
 足音は、じゅうたんで消され、ほとんど聞こえない。
 夜中には、ハダシでトイレに行った。
 20年余り前にも、チューリヒで、トイレが共同の安ホテルに泊まったことがある。
 そのとき、夜に、廊下で出会った西洋人の中年の婦人は、パジャマ姿だった。
 今回は、トイレの行き来に、誰とも出くわさなかったので、他のひとがどんな格好でゆくのかは知らない。
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