'01年・ドイツ再訪の巻 |
5. レーゲンスブルク往復(酢漬けのブタ肉)
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朝7時半に食事をし、今日は出発が遅いので、ゼンドリンガー・トーアまで散歩をする。 |
戻って来ると、門のところで、ちび犬を連れて、やはり散歩から戻ってきたホテルの女主人と出くわした。 |
ひとつの建物に歯医者やその他の医者や一般人、そしてパンズィオーンも入っていることが少々不思議だったので、不躾な質問を許してもらいたいが、建物の所有者はその内の誰なのか、と聞いてみた。 |
答えは、この建物の所有者はミュンヒェン市、とのことであった。 |
隣の建物は医学研究所、周りには医者や病院が多い、という話だった。 |
あとで、歩きながら、建物のプレートに気をつけてみたら、その通りだった。建物だけを漫然と眺めていると、気が付かない。 |
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9時半にホテルを出て、駅まで、ゆっくり歩いた。 |
9時48分発の快速に乗ったのだが、途中で、めずらしく車内が満杯になった。 |
土曜日のせいだろうか。 |
レーゲンスブルク中央駅に着いてから、マクシミーリアン・シュトラーセを北へとぶらついた。 |
通りの店を覗きながらゆくと、とある肉やで「酢漬けのブタ肉」を二十年ぶりに見つけた。 |
かつてこれに味を占め、行き付けのガストハウスで、この定食、酢漬けのブタ肉とブラートカルトッフェルン(炒めたジャガイモ)のセットを、よく食べたものだ。 |
何々ズュルツェ (Sülze: jellied meat)という名前のもの(英語では、アスピック:
aspic と言うようだが)だろうが、煮凝りを解けにくくしたものにはこのあと何度も出くわしたけれども、それはそれでけっこう旨かったので買って食べたが、舌先ですぐ蕩けてしまうような本物(?)に会ったは、このとき限りであった。 |
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石橋のたもとでブラート・ヴルストにザウアークラウトをたっぷり挟んだブレートヒェンを食べた。 |
この焼きソーセージは並みの味だったが、ザウアークラウトが缶詰めのものとは大違いでうまかった。 |
これは樽から出してしまうと、あまり持たないのではないだろうか。 |
スーパーなどの漬け物コーナーを注意していたのだが、見つけ損ねた。 |
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町の通りを歩いていると、どこからかモーツァルトの曲が聞こえてくる。 |
レコードでも廻しているのだろうと思いながら、角を曲がったら、5、6人のグループで演奏をしていた。 |
男子学生らしきメンバーだった。 |
一巡りして、帰りにも、別な曲だが、聞こえてきたので、人垣から覗いてみたら、こんどは女子学生風なグループだった。 |
両グループともになかなかの演奏で、かなりの人だかりがしていた。 |
観客は正直で、たいした芸でなければ、見向きもしない。 |
手回しオルガンを回していた女のところでは、だれも足を止めなかった。 |
山高に小銭を投じて、シャッターを押しながら、ひょいと、トーニオ・クレーガーの言う「緑の馬車に乗ったツィゴイナー」が頭に浮かんだ(女性だから Zigeunerin か)のだが、つい憚って、聞きそびれた。 |
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ドイツには若い女の車掌が多い。シュタイナハのときの車掌はきりっとしていた。今日のひとは、鼻にピアス。 |
車掌は、男と女とざっと半々だが、どういうわけか、男は中年、女は若い。 |
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